もらう愛=捧げる愛
それから2週間、あたしは苦痛だけの日々を過ごしながらも、多田さんに悟られぬよう、当直の日を利用して物件を探したり、引っ越しのための準備を進めた。


明日から仕事が休みになるGW。


多田さんに、あたしのアパートの前に送られる。


「初音、オレここで待ってるから、支度して来い」


「何の…ですか?」


「着替えとか。連休はずっとオレん家にいろ」


「…わかりました」


手早く荷物をまとめて車に乗り込むと、真っ直ぐ多田さんのマンションへ。


部屋に上がると、すぐに服を剥がれてベッドの上へ。


もう、あたしは何も感じなくなっていた。


噛まれても、ぶたれても、セックスも。


何も感じない。


激しく声を出せば、多田さんは満足していた。


「ホラ、イケよッ!!」


「アァ…!」


多田さんはあたしの中に体液を出すと、ベッドの下をジャラジャラとあさる。


ニヤついて手にしていた物は…。


───鎖と手錠。
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