愛する人。
* レンside *





「ん―――っ」



 眩しい日差しに目が覚め、身体を伸ばす。


 いい感じの体のダルさに服を纏っていないであろう感覚が、昨日の事が夢ではないことを告げる。



 ふと、隣を見やる。



「……もう起きてるのか?」



 ほんの数時間前まで隣にいたであろう彼女が居ない。


 シャワーでも浴びてるのか。

 口元をほころばせながら、着替えのためにクローゼットを開けた。


 ……彼女とやっと始まったんだ。
 焦らなくて良い。ゆっくり二人で愛を育んでいけばいい。


 もう見ているだけじゃないんだ。




 Tシャツに黒のジーパンを履き、


「優子さん?」


 寝室を出てリビングへ向かった。




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