愛する人。





 彼は私が口付けたのを見ると、隣に腰掛けて自分も一口飲んだ。



「ふふっ たまには紅茶もいいな」



 ……色気あり過ぎだよ。



 なんだかいけないものを見た気がして、目を逸らした。




「……ねえ、優子さん」

「…ん? なに?」

「………」




 黙り込んだ蓮くんが気になり、彼を見る。


 俯き、ジッと何かを耐えてる顔。



「蓮くん…?」



 呼び声に、ハッとすると、眉を下げながらこちらを見た彼。





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