愛する人。




 一歩、また一歩と近付づく。


 その横顔が視界に入った時―――何故か、昔よく見た人とかぶった。



 ……あの人と同じくらいの歳の人だな。


 少し離れているからか、女性は全く俺に気づかず海を見つめてる。



 一歩、近づくと……


 女性の体がグラッと揺れた。

 咄嗟に走り出す俺。



 ―――間に合わない…っ!












 ……あの時、声をかけて良かったと。


 記憶の中のアナタのままでいてくれた事を……俺は、感謝した。








 出逢いのカウントダウンが始まった――――…





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