愛する人。




 ……でも。


 今日、3階の中庭で泣いてる彼女を見てしまったから。


 きっと裕太にぃの事を知ってからは、ずっとそうして一人で泣いていたに違いない。

 一人で泣くことに慣れてる気がした。



 ……だから俺は、慰めの一つも言えなかった。

 一番辛いのは、裕太にぃなのに―――。





「蓮くん……。

 俺が、いなくなったら」



 ゆっくりとした動作で、裕太にぃが俺の手を握ってきた。





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