誠姫



土方はそんな姫芽のおでこにゆっくりと手を乗せた。



意識はないが、その感覚を感じているのか、姫芽が「うーん」と小さく唸る。



そして、



「悠・・・・」



寝返りをしながら土方の腕を掴んだ。



だが、発する名前は違う人物。



「ここにそいつはいねーよ。だから・・・・・お前がここに居る間は、俺がそいつの変わりになってやる」



土方の複雑な表情が、そのまま小さく微笑んだ。






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