使者の黙示録
野瀬は、それほど体は大きくない。

42歳の彼は、中肉中背のサラリーマンといった印象であり

裏社会とはまったく縁がなさそうに見えるのだが

野瀬が顧客に提供する情報は、とても正確であり

彼は、裏社会の人間から絶大な信用をかち得ていた。


マザー・アミコは、団司のことを知るために

野瀬に調査を依頼したのである。


(明日から、また忙しくなりそうだ)


野瀬は、吸い終わったタバコを灰皿の上でもみ消すと

パソコンの前で、明日以降の段取りを考えるのだった。

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