使者の黙示録
自然という天の営みが、人類にどれほどの恩恵をもたらしているか

ふだん、人類はそういう自然の恵みに感謝することはなく

とどまるところを知らぬというほどに、自然を破壊しつくし

空も海も大地も、汚しつづけてきた。

もの言わぬ自然は、大いなる破壊の意思に従い

いまこそ思い知ればよいとばかりに、様々な災害となって人類を打ちのめしている。


不意に、シスター・マヤの心に、泣きながら母親をさがす子どもの姿が映る。

その子どもに向かって、10メートルをはるかに超える巨大な津波が

幼い命を飲み込もうと、目前まで迫ってくる。

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