使者の黙示録
そんな人類は、自分たちの知らない間に「破滅の刻」にどんどん近づいて行き

強き者、力のある者が

弱き者、無力な者を巻きこむようにして

自ら滅びさる道を選んだのだ。


ただ――

団司やルゼにすれば、人間としての生を終えた修道院のマザーやシスターたちの魂が

地獄に落ちて苦しんでいるとは、とても思えない。


修道院のマザーは、真心からの愛でシスターたちを育て

その愛を受けたシスターたちは、明るく汚れのない心で毎日を過ごしていたであろう。

シスター・マヤとメグを見れば、そういうことが自ずと分かる団司とルゼである。

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