使者の黙示録
かくして、団司はどうにかシスター・マヤを救いだすことが出来た。


その後、修道院のことをハッと思い出した団司は、疲れた身体を修道院へ走らせる。

現場の悲劇を目の当たりにした団司は、声も出せないほど愕然となった。


(あのとき、俺が…)


エレガントゲートの前で、礼拝堂のことを思い出したときに

エレガントゲートの横にあるインターホンで


「ここは危険です、一刻もはやく避難してください!」


と、ひと言でも伝えていれば

修道院のみんなは…。


そんな想いが、団司自身の心に深い傷を刻みながら、どこまでも広がってゆく。

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