恋する*spring~春をうられたわたし~【完結】



「あの女、何処行った?!」




ドクンドクン
息も出来ないくらい、心臓が高鳴る。




バタバタバタバタ………




…………



行った?





はぁー…………
よかっ





「よかったなあ」




え?うそ………



「はは、お前馬鹿だな。逃げ切れると思ったのか?

考えが甘いんだよ」




今わたしの目の前にいるのは、さっきわたしの前を通り過ぎたはずの最初に会った岡宮組の男。




怖くて後退するけど、後ろには壁。


もう逃げれない。





男はわたしが逃げないように腕を力強く掴み、どこかに電話をかけ始めた。





腕を振り払おうとするけど、今度はびくともしない。






< 113 / 431 >

この作品をシェア

pagetop