恋する*spring~春をうられたわたし~【完結】



「ユリ……」



「だめ…触らないで」



翡翠が手を伸ばそうとしていたのがわかった。
だから、そう言った。


だけど、翡翠は



「嫌だ」


と言って、わたしを向き合わせ抱きしめた。



「ひ、ひすい…、離して!」


翡翠の胸を両手で押してみるけど、翡翠が腕に力を入れてさらに強く抱きしめられた。





「だめ……だよ…
わたし………汚い、汚れてる……




「誰がそんな事言った………?
さっきの男か?」




体を離して今まで見たことない顔でそう言われた。

ものすごく険しい顔。
多分怒ってる。




「ち、違う……
自分でそう…思っただけ」


「なんで?」



「だってわたし……
今まで……いろんな男の人と、寝てきた」



「だからって汚いって言うのは違うだろ。
ユリはすごく綺麗だ」






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