恋する*spring~春をうられたわたし~【完結】
テーブルを見ると、さっき片付けたはずのお皿が置いてあった。
しかもまだ残ってる。
「これ、誰の?」
「ああ、俺」
と言ったのは翡翠。
しかも、また食べ始めたし。
「ご飯食べてないの?」
「ああ、腹が減って死にそう」
今は10時を過ぎている。
何やってたの?
「こいつずっとユリちゃんのこと捜してたんだよ」
「え?」
うそ……
「お前、それ言うなよ」
そう言ってまたカレーを食べる。
「だって本当のことだし」
「翡翠………」
「ん?」
「ありがとう」
心配してくれて、捜してくれて。
その後、翡翠はカレーを食べ終わって、わたしはお皿を片付けた。
そのまましてたら、どうなるか………
そしてその日は木村さんにお礼を言って、翡翠と二人で家に帰った。