恋する*spring~春をうられたわたし~【完結】
最近ずっと家にいて掃除をしてるから、片付ける所がなくなった。
洗濯と夜ご飯を作ることしかすることがない。
テレビを見ても何もおもしろくない。
テレビの内容は全く頭に入らず、頭に入ってくるのは、翡翠が楽しそうに亜由美と話している光景。
思い出す度に頭をブルブルと振って追い出す。
それを何回か繰り返した時、インターホンが鳴った。
出ていいのか迷ったけど、何回もなるから急用なのかもしれないと思って出てみた。
「ユリちゃん?
わたし。理恵よ」
「理恵さん?!
ちょっと待って。
今開ける」
そう言ってオートロックを解除した。
しばらくしてピンポーンと鳴ったので、玄関を開けた。
「ユリちゃん!」
「理恵さん!」
わたし達は玄関で抱き合った。