恋する*spring~春をうられたわたし~【完結】
わたしの唯一の落ち着ける場所なのに……
こんなことされてたらちっとも落ち着けないし。
「…んッ……」
そんなことを考えてても、二人は止める気配はなく……
どんどんエスカレートしていってる。
ここに立ち止まってたら、最後まで聞かなきゃいけなくなるかも……
その前に帰ろ。寝たいし。
わたしは一歩踏み出した。
「……ッスイ……ッ」
さっきから男の方が名前呼ばれてるけど……
スイ?変な名前。
少しチラッと見てみた。
(いやっけして人のに興味があるわけじゃないけど)
………
え?
一瞬、目が合った気がした。
気のせいか。
それにしてもすごいなぁ。
多分ものすごい濃厚なキスしてる。
暗くてよく見えないけど。
うえっ…だんだん気持ち悪くなってきた。
人のを見るもんじゃないな。うん。
そう思ってわたしは家に向かった。