恋する*spring~春をうられたわたし~【完結】

嵐が来て




「ユリちゃん?
おはよう」



「おはよう……」



「って言っても、もう11時だけど」


わたし、そんなに寝てた?

今日は神奈川に来て五日目。
施設に行った次の日から、みんな忙しそうだった。
取引先がどうのこうのって。

でも夜だけはしっかりする翡翠。
昨日も………





ところで、なんで理恵さんが?


「翡翠なら木村達連れて、取引先の会社に行ったわ」


取引先………?
………出張だもんね。
淋しいけど、仕方ない……


「それより………ユリちゃん?」



はい?なんでしょう。



「昨日はずいぶん……楽しい夜だったのね」



え?なんで………


起きたとき、何故か服を着ていた。

翡翠が着せた?



でも……服着てるのに、なんで………?



理恵さんを見ると、自分の首を指差していた。


首?



「キスマーク。
昨日はなかったもの」




「えぇ?」



は、恥ずかしい………

翡翠のばか!!


見えるところに付けないでよ!!



…………


じゃなくて、キスマークを付けないで!










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