星降りの丘
~プロローグ~
「行こう。」


そう言って、あたしとお姉ちゃんは丘を登る。


丘を登れば、目の前には美しい星空。


「ここはね、星降りの丘って言うの。」


お姉ちゃんが笑顔でそう言った。


「よく星が見えるでしょ。だから星降りの丘。」


「へえ……」


……星愛お姉ちゃんは、なんでも知ってる。あたしが知らないことも……


「ね、星羅。星に誓わない?」


「え?」


「私と星羅が、いつまでも仲良くいれるように!ね?」


「……うん!」


あたしは、精一杯の笑顔をお姉ちゃんに返して……そして、誓いをかけた。


でも……お姉ちゃん。今は、お姉ちゃんがいないから寂しいよ。


だから早く帰ってきてよ。


……お姉ちゃん……
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