雨宿り



「帰ろか」

「うん」

校舎を出たら

また雨が降って来た。

えっ?

美桜が後ろから傘を差してくれる。

「折りたたみやから小さいけど…無いよりましやろ」

美桜から傘を取り

「俺が持った方がええやろ」

美桜やったら手を伸ばさなあかんもんな。

「あ、ありがとう」

「うん。美桜」

「えっ」

「もっと 引っ付かんと濡れるで」

美桜の腰に手を掛け、俺にピッタリ添わせる。

「……」

フッ

美桜、真っ赤になってる。

笑ってる俺を見て

「渉…何がおかしいのん?」

「うん。俺 初めてやなぁと思って」

「何が?」

「相合い傘」

「……」

美桜が、また赤なった。

相合い傘か。

いつまでも、こうして二人…歩いてい けたらええなぁ。

なぁ、美桜

お前は…どう思う?






☆Fin*





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