雨宿り

【其の三】




「お待たせ」

「オゥ!」

今日は24日、クリスマスイヴ。

美桜が、お姉さんにプレゼントとして USJのチケット貰ったからと。

駅で待ち合わせしたんやけど、少し遅れて来た美桜にビックリ!

いつものストレートな髪が、ふんわり巻かれて薄化粧までしてる。

俺が余りにも見るからか頬を染めて

「変? お姉ちゃん二人掛かりでされたんや」

へ、変な事ない!

てか、綺麗すぎるんやけど。

「だ、大丈夫や、いつもとちゃうからビックリしただけ」

あ~阿呆や。

何で『綺麗やで』って言えへんねん。

いつもあんだけ可愛いとか綺麗やとか言うてんのに。

「やっぱりビックリした?私も鏡見てビックリしたもん。お姉ちゃんら、やっぱメイク上手いわ」

いや、メイクも上手いかしれんけど素がええからや。

「電車来たよ」

「へっ?」

「電車」

あっ、あかん、ぼけてた。

電車に揺られ、到着。


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