その男、危険人物にて要注意!!




「もうっ、最悪!!」


アスファルトは瞬く間に黒く色を変えていく。


あたしは急いでマンションに戻った。

部屋に入り、服を着替えて一休みする。


あっ、そうだ。

今日はお姉ちゃん、帰りが遅いんだ。

ご飯もいらないって言っていたなー。


のっそり立ち上がり、冷蔵庫に近づく。

中を見ると、あまりご飯の材料が無い。

一昨日、松田さんからもらった缶コーヒーがポツンと入っている。


時間はまだ、7:00になっていないが、ご飯を作るのも面倒になったので……。


「下のコンビニ、行こ」


たまにはコンビニだって問題無いや。

たまにはね、たまには……。


お財布とケータイを持って、階段を駆け下りた。


店内にはこの雨のせいで濡れてしまったお客さんがチラホラ目立つ。

頭がみんな濡れているんだもん。


カランカランとドアの開閉音が鳴って。


「いっらしゃいませー」


店員さんの声が聞こえた。


でも、この声……。

あたし、聞いたことある。

この声を間違えるなんてこと、無い。




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