眠り姫はひだまりで


「色葉、こんなとこで何してんの?」

純くんが言った。

  
「あ…………えと、ひ、ひとり寂しく、お昼中?」

 
首をかしげておどけてみる。

 
「なんだソレ。ヒマなの?」


怪訝そうな顔をされた。


「はは………そうです……。家に誰もいなくてね、とりあえず外に出てきたんだけど………お昼食べてたら、こんなことに」


「ふ~ん………これからどーすんの?」

 
「え………と、い、家で……」


「家?帰るの?」

 
………なんか、言いづらーい。

……てゆうか…


「…………寝るの」


ボソッと、顔を逸らして言うと。


「…………ぶっ」


やっぱり笑うんだぁ~~~っ!!


「あははははは!何!?家帰って寝るの!?まだ昼過ぎだぜ!?早いだろ!!」


めちゃくちゃ笑われてるんですけどぉ。

うぅ………言わなきゃよかった。


「じゅ…………純くんこそ、なにしに行く途中だったの」


早く私の話題をやめたくて、純くんに訊いた。

 

  
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