眠り姫はひだまりで


斉藤先輩とはなんにもなくて、学校内ですれ違っても、向こうがしらんぷり。

完全に嫌われちゃったらしい。

まぁ、私としてもそのほうがいいけれど……。


「ちょっと」


そんな、いつも通りの日常に戻った昼休み。

不意に呼び止められ、振り返ると、いたのはあの斉藤先輩の、取り巻きの先輩達だった。

校舎裏に呼び出され、斉藤先輩に気がないならハッキリと断れと言った、ギャルたち。


「あのさ」


何故だか申し訳なさそうに、私に声をかけるのは、あの時私の胸ぐらを掴んで、怒鳴った先輩。


「………なん、でしょうか…」


思わず後ずさる私に、あの時のことを知らない隣のミオは、頭に?マークを浮かべる。

「話があるんだけど」


こっちきて、という先輩。

ミオに先いってて、と言って、おずおずと先輩たちの後について行った。





またも校舎裏。

何故。

私、なんか悪いことしたのかな…。

なかなか言い出さない先輩達が怖くて、焦る私。

そして先輩達は、一斉に頭を下げた。

「「「ごめん!!」」」


え。

「えぇ…え……?」

謝られた?

訳がわからなくて、先輩達に頭あげて下さい、と呆然としながらあわあわと声をかける。

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