眠り姫はひだまりで
大和は、下を向いて、私に答えた。
「……………色葉は、さ」
「…うん」
「ドジだし馬鹿だしマヌケだし、人気者気質かって言われたら、違うだろうけど……」
「…………うん?」
なんかすごいひどいこと言われた気がする。
「けど…なに?」
「………けど、明るいし 楽しいし、見てて飽きないし。つまんないとかないよ。ふつーに楽しいよ」
前を向いてる大和は、微かに笑ってる。
それだけで、なんだか凄く安心した。
「…………そう、かなぁ?」
私も前を向く。
「うん。あれだね、存在がギャグ」
「ギャグぅ!?」
えぇー!ひど!
大和、笑ってるし!
「要は、そのままでいいってことだよ」
大和は私を見て、優しく笑った。
「変わる必要ないし、色葉はそのままがいい」
優しい目。
優しい優しい大和の目が、私を映していた。
……………もう、いいかなぁ。
大和がこう言ってくれる。
もう、いい気がした。
斉藤先輩の言葉なんて、気にしない。
「…………ありがとう」
私も、笑うことができた。
*
それから、三日ほど経って。