眠り姫はひだまりで



「どした?」


「……………」


顔を上げると、ミオと大和が、不安げな顔して、私を見ていた。


「………………」


……だめだ。

心配させちゃ、だめだ。


「…ご、ごめん、なんでもない。行こ」


私が歩くと、手に持った風船が揺れた。

ミオと大和が、少し納得行かないって顔して、私を見る。

けれど、笑った。


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