眠り姫はひだまりで


私が、言葉の意味の理解に急いでいると。

純くんが、私から離れて立ち上がった。


「つーことで、よろしくね!じゃ、俺はお先に!」


元気な挨拶をしながら、純くんは空き教室のドアの前に行く。


…えっ?


空き教室は、前のドアも後ろのドアも、鍵がないから開かないはず……


すると、前のドアに立った純くんは、ズボンのポケットから、おもむろに鍵を取り出した。


…………え。

まさか、その鍵って………!


そして、その鍵をドアの鍵穴にさした。



…ガチャ。



ガラガラ…………



………あ。



ああぁ、開いたぁぁぁぁーーー!?





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