眠り姫はひだまりで


私が目をあんぐりさせてる間に、純くんは教室から出ようとする。


「じゃね」


ニコッと笑って、純くんは旧校舎の廊下を歩いていった。



………嘘ぉ…………。


鍵……



なくなったんじゃなかったのぉ!?



なんであるの………!?


しかも、なんで純くんが!?


しばらく、空き教室で呆然となっていると。


キーンコーン…………


…あぁ!
 
授業開始のチャイムじゃないのこれ!


気づいて、私はうなだれた。

もぅ、最悪だぁ………

またみんなに笑われる…………


思わず、ぐたっとなる。
 
…って、それより早く教室行かなきゃ!


 
…純くんとのこと。


気になるけど、とりあえず放課後また来てみよう。


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