眠り姫はひだまりで


「…残念だね」

ぽつりとミオが呟いたのを、私は思いっきり眉を下げて返した。






お昼ご飯を早々に済ませて、私と大和は会議室へ向かった。


「お弁当食べた気しないよ〜…」

「はは、だねえ」


廊下をとぼとぼと歩きながら愚痴をこぼすと、大和は笑って返してくれる。


「…えらいね、大和は。面倒だとか思わないの?」

なんだか、私ばっかりぐちぐち言っちゃってる気がする。

大和は「んー」と考えるように上を見上げると、「面倒だけど」と笑った。


「せっかく委員になれたんだし、楽しまなきゃ損かなって」


…この、爽やかオーラ。

隣から天然のマイナスイオンを感じて、私は目を細めて「癒されるぅ」という仕草をする。


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