Love Prince―18歳の初恋―【完】
「山だぁー!!」
旅館に着き、私は辺りを見てグルグル周りながら叫んだ。
いつもは海が中心だった旅行で、初めて間近で山を見た。
「癒杏も自分で持ちなさい!」
興奮さながら、お姉ちゃんにキャリーバックを渡され、自分でコロコロと、フロントを目指す。
荷物を預けたら、歩いて行ける、下町の風情が溢れる商店街に、観光に行くらしい。
お土産屋さん。
蕎麦屋さん。
お茶屋さんなどのお店が、たくさんあるんだって。
「貞包」
「はい!」
先生に呼ばれて、私は走って、先生の前へと行く。