Love Prince―18歳の初恋―【完】
笑いたいのに、笑えなくなる。

8人のダイニングテーブル。

上座にパパ。

左側にお姉ちゃん、私。

右側にお兄ちゃんと、お客さん用の莉央さんの分のランチョンマットを敷く。

お姉ちゃんが持って来てくれた箸、フォークとナイフとセットしてると、莉央さんが立ち上がった。



「癒杏ちゃん、手伝うね!」



「…ダメ。私の仕事だから」



いつもお姉ちゃんのお手伝いで並べてて、今ではこだわりがあるんだ。

これは、お兄ちゃんにも手伝わせない事。



「でも、2人でやった方が早いから。ね?」



「――癒杏にやらせて下さい」



私が返事を出来ずに居ると、お姉ちゃんが代わりに返事をしてくれた。
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