Love Prince―18歳の初恋―【完】
7時を過ぎ、鞄に携帯と財布、ハンカチがあるかを確認して、ママに「行ってきます」と、告げた。



「ちゃんと行かせるから、安心して行って来なさいね!」



ママは私と、車で待ってたお姉ちゃんに手を振りながら、見送ってくれた。

無音・無言の車内。

1時間、先生が来る事を信じて待つのが怖い。

歩斗さんとひまわりさんに、協力して貰った感謝を仇で返したら、どうなるんだろう…。



「癒杏!自分で決めたんだから、そんな辛気くさい顔は止めなさいよ!それが無理なら今すぐ帰るわよ!!」



「…行く」



お姉ちゃんに怒られ、私の態度が、式場で待ってくれてる、ひまわりさんたちに失礼だと思い直した。
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