嘘偽りの愛しい体温
「あの…ねぇ、どうして貴方は此処にいるの?一部始終見てたの?」
「どうだろーな。俺の話は良い。お前は何故巻き込まれた?」
「あ…うん……それが…――」
自分の事を聞かれるのは、あまり好きじゃないのかな…?
まぁ良いか。私は此処までのいきさつを全て話した
すると男は相変わらずの無表情のまま、私の額にデコピンした
「痛っ!」
「この馬鹿が。見知らぬ男に着いてく奴があるか。それに男の仕草も明らかおかしいだろが」
だ、だってぇ…
あの時は本気で何かあるって思ったんだもん。