VALEN-TINE
いっつもうるさいぐらい元気だし、悩むことなんてないぐらいだし、だからあたしとか礼花とかと仲いいんだけど・・・って礼花禁句だったぁ↓

「てかさぁ、ひなたは人間観察力?ってのがすぐれてるよね」

いきなり顔を上げて頬を真っ赤にし、りんご状態で話しかける茅莉乃。

「まじでぇ?ありがとっ!」

やわらかに笑うと、りんご状態のまま、彼女は笑ってくれた。
人間観察力か、あたしはきっとただ、他人を見てうらやましがってて・・逆に見ちゃう感じなタイプなんだけど・・。
いや、好んで人を観察する人って、、なんかやっぱ不気味かな↓
別に好んでないけどねっ!

「さぁー帰るかっ!」

両手を空に向けて伸ばし、姿勢をよくする茅莉乃。

「そだねっ!」

あたしがいうと、茅莉乃はその場に立った。

「あたしこれからチョコだからっ!」

「そっかぁ、メールしてねっ?あたし暇だからぁ」

「承知ですっ♪」

じゃぁね、と手をふった。
なんだか悲しい気分、みんなチョコか~。
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