十五の石の物語
もはや私にはどのくらい歩き続けたのかもわからなかった。
疲れ果て、私達の間に会話さえなくなった頃、ようやく私達は少し拓けた場所に辿り着いた。
倒れるようにその場に座り込む。



「……大丈夫か?」

「…なんとかね。…レヴは大丈夫?」

「……私は大丈夫だ。」

「ごめんよ、レヴ…あたしが無理に森の中に入ったから……」

「……君のせいではない。」

本当は、違うことを考えていた。
サリーが無理に森に入らなければ、こんなことにはならなかったのに…
私はやめようと言ったのに…と…

しかし、こう素直に謝られてしまっては、私も心と裏腹の言葉を言うしかなかった。



(そんなことよりも、これからどうするべきかだ。
この森がどの程度大きな森かはわからないが、このまま迷い続けていれば、下手をすると何日か後には命を落とすかもしれない。
まずは、体力を回復しなければならないが、この闇の中、食べるものや水を探して彷徨うのは得策とは言えない。
今出来ることといえば、眠って身体を休めること位か…)



「レヴ、喉が乾いたよ…」
いつものサリーとは違う弱々しい声……
それは私も同じ想いだった。
むやみに歩き回るのは良くないとはわかりつつも、私達の喉の渇きは耐えきれない程酷いものだったから、しばらく休んでから、水を探すことに決めた。


「じゃ、行こうか。
私から離れるなよ。
ここではぐれでもしたら、大変なことになる。」

「わかったよ。」

少しくらい休んだだけではそれほど回復はしない。
私達は、とぼとぼとあたりを歩いてみたが、やはり泉らしきものはみつからない。
耳を澄ませても水の音はまるで聞こえなかった。
寒さと暗さが私達の不安に拍車をかける。

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