お兄さんと【完】
「うーん、そうだとは思うんだけど...。」
そこまで言いかけたこっちゃんが急に黙り込む。
続かないその後の言葉を待ちながら、私とかずちゃんはこっちゃんを見つめた。
「ずっと引っかかってることがあんだよね。」
こっちゃんはビックパフェを食べていた長いスプーンを掲げて話し出す。
「きなこにはなんの被害もなかったわけ?」
へ?
「私?私はなにも変なことなかったよ?」
知らない人に声かけられたり、変な手紙が届いたりなんてしてないもん。