お兄さんと【完】
「勝手な言いがかりじゃないっ!いつ私がなにしたって言うのよ!!」
ほ、ほらやっぱりー!!
ふみかさんが犯人かもって言うのは私の勘違いだったんだってばっ!
睨むこっちゃんも怖いけど、ものすごく怒ってるふみかさんも怖いよ。
「こっちゃん、もうその人離してあげたら?お兄ちゃんもいる前で逃げるようなことはしないでしょ。」
こっちゃんの隣でずっと黙ってたかずちゃんが口を開く。
「はいはい。かずさは優しいからねー。」
こっちゃんがやっとふみかさんの手首を離して両手を上げる。
自由になったふみかさんの手首にはうっすらと赤い跡がついていて、手首をさする様子が痛々しい。
一度捕まった身だからか、かずちゃんが言った通り星くんの前だからか、ふみかさんは逃げることもなくムスッとした顔のまま立っていた。
「それで?あなたは私たちに言いたいこと何かありますか?」
言葉遣いはまぁ優しいけど、顔が笑ってないよ、かずちゃん...。