お兄さんと【完】
「別にないわよっ。それよりもこの仕打ちは一体どういうこと!?」
「あなたが私たちを見た瞬間逃げるように走って行くからよ。」
「そうだよ。やましいことなきゃ逃げる必要ないだろうが。」
「...。」
かずちゃんとこっちゃんの間に挟まれて何も言わなくなったふみかさん。
え?
本当に私たちに嫌がらせしてたのはふみかさんなの?
重い沈黙の中、私の後ろから空気の読めない言葉が聞こえてきた。
「星くんじゃーん!何してんのー?...って、あれ?」
私たちが一斉に声の方へ視線を送ると、そこにはふみかさんより気合い入れてお洒落をした女の人が秀くんと歩いてきた。
声をかけてからこの空気の重みに気がついたのか、女の人は歩みを止めるどころか、1歩後ろへ下がった。