お兄さんと【完】
「あの!」
「いいから。俺が付き合わせたんだし、これくらい奢らせてよ。」
そう言われても、家まで送ってもらう挙げ句に奢ってもらうわけにはいかない。
しかも明らかに私を気遣ってここに連れてきてもらったんだから。
「でもっ。」
私が自分の分だけでもと小銭を数えてると、お兄さんの手がお財布の口を閉じさせた。
「ここは俺のおごり。年上の男にいい顔させてよ。」
笑いかけるお兄さんになにも言えなくなっていたら、店員のお姉さんがコーヒーを出した。
「お待たせいたしました。」
「どうも。」
2つのカップを受け取ると、お兄さんは空いている席に座った。
私も後に続いてお兄さんの向かい側の席に座った。