紺色夜話
七つの夜
近頃“別人”とよく言われる勝平は、目を細~くして真治を見ます。




無言で責められた感に苛まれた真治は
「なっ、なんだよ…、ホントの事だろっ。
 アンタ、俺と月森さんとの態度が違いすぎ…」
と聞いてもいないのに言い訳をします。




勝平は
「当たり前だろ、惚れた相手と知り合いでもないヤツと、同じに扱えるかよ。
 てか、アンタ俺に優しくしてほしいのか?」
と溜め息をつきます。




真治は“そう言われると…、まるで俺が変なヤツみたいじゃないかよ……”と拗ねた顔になるのでした。




「それに言葉使いが丁寧な男が銀子さんのタイプだからな」




「えっ、そうだったのか……、知らなかった」




銀子との関わりは勝平より長い真治ですが、好きだと言う割には何も知らないようです。
< 63 / 78 >

この作品をシェア

pagetop