10センチメートル☆ロマンス
チラリと彼を見ると、口角あげて優しい目で私を見てる。
……だからその顔は小学生の表情じゃないんだって!?
私は彼の、鼻から抜ける笑いに堪らなくドキドキする。
―――ほら。今も……
胸のドキドキ音に、問題が頭に入らない。
それに気付いてないであろう彼は、隣で何やら分厚い難しいそうな本を読んでいる。
……私には縁遠い本だね。
横目で見ながらそんな事思っちゃう。
「あれ…?
……もしかして、月島?」
.