10センチメートル☆ロマンス




 ――ありがとう。


 こんな私を好きになってくれて……ありがとう。





 後ろ姿を見送っていると、グイッと何かに引っ張られた。




「……あっ…」



 蒼くんが不機嫌そうに私の腕を掴んでる。

 明らかに、怒っている蒼くんの瞳。




「蒼くん…っ わ、私ね」

「葵さんは、さ」



 私の言葉を遮り、真っ直ぐな目を私に向けて


「俺といるのが恥ずかしいと思ってる?」



 無表情のまま、私に聞いてきた。



< 287 / 352 >

この作品をシェア

pagetop