10センチメートル☆ロマンス




「……別に。もう帰るから。

 後はあの人に教えてもらって」



 そう言って、脚立から下りて出口へ向かう蒼くん。


 私は見えなくなるまで彼を見てたけど……一度も振り向いてくれなかった。








 席に戻ると、佐伯くんが蒼くんと反対側の席に座ってた。



「あ、月島っ」


 手を振って私に呼び掛ける。私も作り笑顔で席に向かった。



「あの子、どうしたの?」

「あ……なんだか、用事あったみたいで」



 ……私にも、判らないんだよ。





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