わたしだけを見てほしいのに
「え?ホントに悠斗くんだった?」
「うん、悠くん久しぶりって、
話しかけたの。」
「女の子、どんな子だった?」

やだ、
怖いよ・・・

「細くて、背ちっちゃくて
髪茶色くて、巻き毛で・・・
宮前経済の制服着てたよ。」
「それ・・・」

レイアだ


「元カノだと思う。」
「マジで?悠くんひどい。
そんなことするような子じゃ
なかったのに。」
「・・・・。」

言葉が見当たらなかった

自分の中からわけの分からない
怒りの塊が込み上げてくる感覚

町田が教室に入って来た。
もうすぐ始業の時間だ。

「ありがとう、また何かあったら
教えて。」

これから
今日1日が始まるなんて
私には信じられなかった。
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