わたしだけを見てほしいのに
その夜、足に
ボディークリームを
塗っていたら
携帯が光った

悠斗くんからの
メールだった

(今日は返事できなくて
ごめん。
明日の帰り大丈夫だから。
香乃子に話したい事ある。)

話したい事?

別れ話?

私はそっけなく
返信した。

(分かった。
明日、17時に
吉野駅で待ってるね。)

私は
部屋に広がる
甘いボディークリームの香りを
思い切り吸い込むと

頭を真っ白にして
ベッドに入った
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