わたしだけを見てほしいのに
でも直樹くんの表情も声も
真剣だった
私は、絶対に無理だと思った

「できない。怖い。」
「だってお前ずっとその気持ち
1人で抱えこんでられるのかよ。」

直樹くんは、
ものすごく冷静だった
私は今まで自分の中で
ぐちゃぐちゃにしていた
本心を記入した紙が
開いていくような
そんな感覚になっていた

「はっきり別れようって
言うだけでも
違うんじゃねーの?」
「・・・一緒に来てくれるの?」
「あぁ。悠斗に今、電話するから。」
「・・・うん。」

そして私は直樹くんと
悠斗くんの部屋へ
向かう事になった
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