- π PI Ⅱ -【BL】


そこまで言って三好は急に黙り込んだ。


「どーしたんだよ、お前変だぜ?」


三好とは何度か飲みに行った仲だ。部署は違うけど歳も同じだし、趣味とか合ったから何となくつるんでたけど。


俺が知ってる限り、三好は下手な飲み方をするやつじゃない。


いつも自分のペースを崩さすに、酔っても少し饒舌になるぐらいで、倒れるほど酔ったところをみたことがない。


「お前大丈夫?」何となく聞くと、


『…あー…俺、変かも…』なんて言い出した。


いや、お前は変じゃない。


何故なら!俺の周りにはもっと変なヤツが居るからな!!


『わり…俺今日は帰るワ。また明日な』


「ああ…気をつけてな…」そう返すと三好は小さく笑った。


『…優しいんだな』


優しい?いや…ふつーだけど…。って言うかそうゆ言葉って普通女の子に言う言葉だろ?


って言うかやっぱ三好変!


大丈夫かよ…そんな風に思っていると通話は切れた。


怪訝に思ってケータイを眺めていると、


「ラブ電は終わった?」


なんてすぐ近く、耳元で刹那さんの声を聞いて俺は飛び上がりそうになった。


そして刹那さんを見ると、またも俺は飛び上がりそうになった。


刹那さんは湯上りの体にバスタオルを一枚巻きつけただけの格好だったから。







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