きみ、ふわり。


 見るなと言われても見るからね。
 食い入るように、というか食い込むように。


 そしてブラのホック留めるのを手伝ったりもしてやった。

 紗恵は、「もぉ」と溜息混じりに漏らして怒っていたけど、それが妙に艶っぽくて色気があって、俺は一層モヤモヤする。



 全てを着終え、清純派女子高生の姿に戻った紗恵は、一息入れる間も惜しむように、すぐさまベッドを降り立った。
 慌てて俺も、追うようにベッドを降りて、背後から紗恵を抱きすくめて引き留める。


「なんで紗恵は俺の気持ちわかってくんねぇの?
 それか、俺の本性見て幻滅した?
 気持ち、冷めちゃった?
 俺、カッコ悪ぃよな、ガキくせぇし。
 口も汚ぇし。
 見た目ばっかで中身空っぽ、いいとこなしだもんな」

 自虐的な言葉ばかりつらつらと出てきて、それによって自分自身が傷付いて。

 嫌になる、ほんと、バカみたいだ。
 『みたい』じゃない、バカなんだわ、俺。


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