きみ、ふわり。
きちんと自分の椅子に腰掛けた悠斗は、呆れたような、それでいて憐れむような眼差しを俺に向けた。
「お前さ、なんか気に入らねぇことあるたんびに、そうやって俺に当たるのやめてくんない?」
冷ややかな口調ではあるが、悠斗がこういう目をした時は俺の悩みを聞いてくれる意がある時だ。
愛しいヤツだぜ、コノヤロー。
「悠斗、俺、寂しい。
キスしてクレヨン」
「激しく拒否させてクレヨン」
表情変えずに返された。
期待通りの反応だから、別にいいけどね。
悠斗とキスなんて、こっちだってお断りだ。
胃の内容物全部出ちゃう、これ確実。