君だけを愛している…



これ以上話を聞いてしまえば私は壊れてしまいそうでシェリーの言葉を遮った





「春奈様…何か誤解を
されているのでは?」


「?」


―えっ…?誤解…?

誤解も何もルイスはナタージャ姫を愛していて姫もルイスを…





「ナタージャ様はキード様の事がお好きなのですよ」


「でも、ルイスは…」



「大丈夫です。ルイス様もナタージャ様の気持ちを知っておられますから」

「………………」



じゃぁ私はありもしない事実に苦しんでいたという事なの…?




「本人に聞いてみては?」


「そうするわ…」


―バタンッ







「ハァ…春奈様は自分の事には鈍感ですのね

でも、なんと行動が早いのかしら…」



1人感心するシェリーであった…







―――…


―コン、コン


「…入れ」


私は中に入りルイスの様子を覗いた

「どうした…珍しいな書斎に来るなんて」



「今、忙しい?」


「大丈夫だ」



「…ッ!?」



「カイさんの顔は大丈夫じゃないって言ってるけど……」


大丈夫と言ったルイスをカイさんは睨んでいる




「カイ……
‘大丈夫’だよな」


「……………」


しかしルイスには効果がないのかまるで脅しをかけているのか不気味に微笑んでいる


「なぁ………カイ……」

「大…丈夫です……」

結局カイさんの方が折れてしまった




「隣の部屋で話を聞こう…」

「うん」




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