君だけを愛している…



「春奈、心臓がバクバクいってるぞ」

「誰のせいよ!!」


勢いよく顔をあげたら目の前に眩しい程の美しい笑顔のルイスがいて、余計にドキドキしてしまった



「~ッ!!!!」


「もう一度したいのか?」


「違うッ!!」



意地悪く笑うルイスに顔を真っ赤にさせて否定するが完全にペースをみだされていた





「もう一度されたくなかったら本当の事を言え」


ルイスに嘘はつけないと観念し正直に言うことにした



「……キード王子に…」



「…そうか」


「でも、言われただけで 何にもされなかったから !!――――」


「春奈はキードに惚れているのか?」


さっきとは変わり眉間に皺を寄せて怒っているようだった



「なんでそうなるの?」



「キードの事を必死に庇っているからだ」



「それは、ナタージャ姫が…」


「―…春奈も知っているのか?

ナタージャがキードを
好んでいるのを」


「シェリーに聞いたから…」


「……そんなに俺の事が気になるのか?

もしかしてあの夜泣いていたのはそのことか?」

そう言うルイスは機嫌がよくなったのか口角が上がっている


「………。」


私は何も言えなくなっていた



「安心しろ、もう春奈以外の女に興味はない」



―ズキン


…やっぱり私だけが好きなんだ


ルイスは私に興味を持っただけなんだ…



「なぜ傷ついたような顔をする??」



「…………なの」


「ん??」








「私は!!

ルイスが好き…なの」



―――――――――…



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