蝶狼×銀龍
コンコンッ
案外すんなり見つかった理事長室のドアをノックする
「どーぞー」
と返事が来たので入る
ドンッ
『いたい...』
視界は真っ暗で抱きしめられているのがわかった
いい加減しつこい目の前の奴をどけると見えたのは
玖蘭 総雅(クラン ソウガ)
あたしの実の兄だった
どーりで鈴嶺って聞いたことあると思った
『ここ総雅の学校だったんだ』
「そうだぞっ!流那白夜よくきたな!久しぶり!」
「お久しぶりです。総雅さん。」
『久しぶりって....こないだあったばっかだし..』
「おうっ」
語尾に♪がつきそうなくらいのハイテンションでイラッとくる
こんな兄だが蝶狼の9代目総長だった
今は玖蘭グループの副社長だ
学校経営するのが夢だったらしい総雅のことだ趣味程度にやっているのであろう
あたしの家は表は大手企業玖蘭グループ裏は玖蘭組というヤクザをやってる
表は大企業だか裏は極道
でも玖蘭組は汚い事は絶対にやらない筋の通った組だ
兄が表の会社を父から継ぎ裏の組をあたしが継ぐ
まぁ総雅が社長になったら自動的にあたしが副社長になるわけだけどね
てな感じであたしは次期組長だ
白夜はあたしの家の事も知っているし玖蘭組の一員であたしの唯一の補佐役でもある